うらけんのぶろぐ

生活の備忘録

画像処理エンジニア検定(エキスパート)を受けて

10月に応用情報技術者試験を受けたのですが、実はその直後の11月に画像処理エンジニア検定というのも受けていました。

 

試験概要

こちらはCG-ARTS協会というところがやっている資格らしいです。

 

内容はその名の通り画像処理分野に関する資格となっています。僕自身大学B4〜M2までの3年間の研究で画像処理分野を専攻し、そして現在も画像処理分野の仕事で飯を食べているようなものなので、かなり専門性と合致した資格であることから今回受験しました。

 

この試験ではざっと以下の内容を把握しておく必要があります。

 

実空間(3次元)から画像(2次元)への変換

  • カメラ撮影による画像処理※
  • 画像における性質、色空間※

 

画像(2次元)そのものの変換処理

  • トーン変換※
  • フィルタ処理全般※
  • 周波数領域処理※
  • 画像復元※
  • 幾何学的変換処理※

 

画像解析技術

  • 2値化処理※
  • 領域分割処理※
  • 特徴マッチング
  • パターン認識
  • 深層学習
  • 動画像処理

 

コンピュータビジョン(CV)

  • 3次元復元※
  • 光学的解析※

 

その他

 

ざっとこんな感じです。画像処理系の分野の内容がだいたい網羅されています。ちなみに※とついているのは大学の卒論や修論等で重点的に取り扱ったことがある内容です。現在は深層学習の勉強をしています。

 

使用参考書

参考書が公式であり、これ一冊買っておけば試験内容は網羅できるかと思います。

 

ディジタル画像処理 [改訂第二版]

ディジタル画像処理 [改訂第二版]

  • 発売日: 2020/03/10
  • メディア: Kindle
 

 

以前に受けた応用情報とは違って専門性を問われる資格なので範囲が広くはないです。それでもこれ一冊だけで400pぐらいあるので、全てちゃんと読もうとするとかなり時間がかかります。

 

試験までのスケジュール

(10/18 応用情報受験)

(10/23 画像処理エンジニア検定申込み締切)

(11/20くらい 試験勉強し始める)

(11/29 試験当日)

 

はい、応用情報を受けた後に軽くバーンアウトしてしまい、申し込んだものの試験1週間前まで1mmも手をつけていませんでした。(反省)

結果1週間で参考書400ページを読み直すはめになりました。(実際働きながらだと1ヶ月ぐらいかかりそう)

 

正直試験2日前とかはもうこんな感じでした。

f:id:urachi1:20210107225815j:image

 

試験当日

実際の試験は80分40問程度でそこそこ計算するような問題もあります。ちなみに7割で合格らしいです。

 

試験のレベルにはベーシックとエキスパートがあり、自分はエキスパートを受験しました。正直なところ画像処理分野をかじったことがある人なら何もしなくてもベーシックの問題は9割取れると思うのでそういう人はベーシックは受ける必要はないです。

 

結果

41問中36問正解、88%で合格でした。

自分が主で学んできた内容を資格という形に残せたのがよかったかと思います。

 

 

とりあえずは自粛期間が続きそうなので前回書いた内容の勉強をするしかなさそうなのが悲しいところ、はやくライブにいきたい

 

 

 

 

 

 

応用情報試験(AP)を受けて

2019年にブログ自体は開設していたのですが結局学生時には一度も投稿しないまま2021年になってしまいました。

 

今年はちょっとずつでも投稿できたらなと思います。

 

というわけで、今回は手始めに昨年の10月に受けた応用情報技術者試験(通称AP)のことについて書こうかと思います。

 

受験動機について

昨年の3月に晴れて大学院を修了し4月から社会人になったわけなのですが、コロナの影響で趣味のライブコンサートに関して参加予定だったものが10個ほど軒並み中止になり、時間を持て余す羽目になってしまいました。

 

その時に思ったのが

なんか資格欲しくね?

 

現状修士号(と普通自動車免許)しか持ってないしせっかくだから取っとくかと重い腰をあげたわけです。

 

じゃあ何の資格取ろうかって考えて応用情報にしたわけですが理由はざっと以下の通りです。

  • IT系の知識を幅広く習得できるから
  • 国家資格だから

要は仕事に関係してかつある程度有名な資格です。正直なところIT系の知識面では本当に情報系の修士号持ってんのか?とお叱りを受けそうなくらいには自信がなかったので、それをカバーするという面やストラテジ系の知識が結構会社にいると使うと感じたことも受験の要因としてはあります。

 

応用情報の下位互換として基本情報もあり、そっちをうけてから応用情報にステップアップするというのもあるのですが、内容の重複も多く二度手間になるかなと思ったので今回は基本情報はすっ飛ばして応用情報を受けました。

 

 

午前問題対策

応用情報は午前が4択問題、午後が記述式の問題になります。どちらも60点を上回ると合格ですが、まずは午前の4択問題が確実に60点以上を取れるようにならないと午後の記述式には歯が立たないと思います。(自分は過去問をみてそう思いました。)というわけで自分は午前問題対策から始めました。

 

ただし応用情報は(基本情報もほぼ同じだと思いますが)非常に範囲が広く、自分は範囲内の単語の意味等を少しずつ覚えていくようにしていったのですが、それでもおよそ一周するのに3ヶ月近くかかりました。

 

以下に午前対策を行う上で参考にした資料を紹介します。

 

とりあえずなんか参考書が欲しいと思ったので買ったのがこの一冊。(自分は2019年度版を購入)この一冊を一周すると手早く各分野のキーポイントを抑えることは出来るかと思います。

 

ただし、実際に過去問を解き始めると結構載ってない問題が出てきたりするので、参考書を一周した後は以下のサイトを参考にしました。

応用情報技術者試験ドットコム

 

多分応用情報の勉強をしている人はほぼ全員お世話になっていると思います。今までの過去問が(ほぼ?)全て解説付きで載っていて年度ごとや分野ごとで解くことができるので正直このサイトで過去問復習しているだけでも午前問題の対策は十分な気もします。

 

実際、午前問題の半分近くは直近2回分の試験を除く過去問から出ていることが多いので過去問復習は試験対策にはかなり有効です。

ちなみに自分は試験直前に直近3〜10回分の問題を何周かしました。

 

午後問題対策

基本情報と応用情報で大きく異なるのが午後問題です。記述式になるので、選択肢に答えがあるわけではなく自分で答えを求める必要が出てくるようになるため難易度が上がります。

 

また、問題を選択する必要もあるためその選択も重要になります。

 

  1. セキュリティ(必須)
  2. ストラテジ系
  3. アルゴリズム
  4. システムアーキテクチャ
  5. ネットワーク
  6. データベース
  7. 組込みシステム
  8. 情報システム開発
  9. プロジェクトマネジメント
  10. サービスマネジメント
  11. システム監査

以上のうち、1のセキュリティは必須、それ以外から4つ選択する必要があります。実際全ての午後問題対策をしようとすると労力的にかなり大変、実際の試験で必要以上に問題選択に時間をとってしまうといった羽目になりがちなのである程度絞るのが良いが、ちょうど4分野しか対策してないと、いざ本番でどれか1問が難しくなった時に爆死する可能性が高いので、6分野ぐらいを対策しておくのが良いです。

 

自分は以下のように絞りました。

必須

  • セキュリティ

確実に選択(したい)

簡単なら選択

 

以下は午後問題分野ごとの概要です。

  • セキュリティ

必須問題なので必ず解かなきゃいけません。

鍵系統(共有鍵、公開鍵、SSL/TLS電子署名)、電子メール、ネットワークセキュリティ、認証あたりが題材になることが多いです。個人的にネットワーク周りが苦手なのでネットワークの内容の比重が重いとややきつかったですが、普段からセキュリティ等に気をつけていれば問題ないかと思います。

必須問題なので必ず解かなきゃいけません。

(大事なことなので2回言いました)

必ず対策しましょう。

 

問題文を読んでプログラムの穴埋めとかします。普段からC++とか書いている人はとったほうがいいかと思います。ちなみに筆者はatcoder緑中位ぐらい(もう一年以上やってませんが…)ですがそれ以上ある人は絶対選択するべきです。

 

  • 組込みシステム

基本的にはアルゴリズムと同じ方針で問題文を読みシステムを理解するのでアルゴリズムを取るならこれも取った方がいいです。

 

クラス図、アクティビティ図、シーケンス図やテスト、アジャイル開発など内容が他分野に比べ幅広いためやや運要素が強いです。基本的には、各種図の扱い方さえわかっておけば後はアルゴリズムや組込みシステムとそこまで大差はないです。ただ、アジャイル開発の問題は若干系統が違ってアジャイル開発の経験がないと結構厳しいような気がしました。(しかも厄介なのは最近アジャイル開発の出現頻度が高め)

 

システムの稼働率とか待ち行列とか計算したりします。なんか説明しにくいけど個人的には解けそうならやるぐらいの分野です。

 

  • プロジェクトマネジメント

スケジュールマネジメントとかは比較的簡単なのででたら解ける、コストマネジメントもEVMを把握していれば大丈夫なので、この辺りの問題だったら解こうかなという感じでした。

 

  • ストラテジ系

通称国語の問題で問題読めば解けるらしい。どうしようも無くなったら手をつける最終手段のつもり。ただしキャッシュフローとか出てきたら詰み(簿記とか持っていれば楽勝かも)

 

午後問題も過去問対策をたくさんやっておけば十分かと思います。

ネット上では午後問題対策として以下の参考書が結構お勧めされています。

 

 

2021 応用情報技術者 午後問題の重点対策

2021 応用情報技術者 午後問題の重点対策

 

 

午後問題5年分ぐらいの内容と解説が載ってあるので一通りやると午後問題の感覚が掴めると思います。

 

また、午後問題は150分の試験時間で5分野を解かないと行けないので結構大変です。この時間感覚も高めるようにしておいたほうがいいです。

 

スケジュール

自分は以下のような試験対策のスケジュールで取り組んでいました。

4〜6月 参考書で午前問題対策(1週目)

5〜7月 サイトで午前問題対策(2週目)

8〜9月 午後問題対策

10月〜本番 復習

10月中旬 本番

 

試験本番

  • 午前問題

想定通り過去問題から半分ほど出題していました。また1割くらいは最近の技術動向などを踏まえた新傾向の問題もありました。

時間的には1時間程度早く終わったので午後に体力を残すためかなり早く退出しました。

 

  • 午後問題

選択問題はアルゴリズム、組込みシステム、システムアーキテクチャ、ストラテジ系を選択しました。情報システム開発アジャイル開発関係の問題が出題され全く手がつかなかったのでかわりにストラテジ系を選択。時間はかなりギリギリでした。

 

結果

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午前問題は過去問でいつも7〜8割程度解けていたので想定通り、午後問題は得意分野なはずのアルゴリズム、しかも画像分野関係の問題(誤差拡散法アルゴリズム)で半分近くミスで落としたがましたが、ストラテジ系の問題がほぼ満点だったこともありなんとかギリギリ60点を超え合格でした。

 

所感

なんやかんやで知識量が増えて国家資格も手に入ったので一石二鳥でした。まあ、実務に活かさないと意味はないと思いますが…

 

今後コロナが続いて暇なら以下の勉強をしていこうかなと考えています。

  • 英語(TOEIC600点ぐらいは流石に超えたい)
  • IPA高度試験(しばらく午前試験が免除されるから)
  • 色彩検定(なんとなく)
  • 世界遺産検定(完全な個人的趣味)

 

 

 

勉強するのもいいけどそろそろライブに行きたい(切実)。